その15/栄町市場内ど真ん中、『栄町ボトルネック』の「かけそば」
南西方向に心がハヤるのか、今回もまた沖縄から。
ブルージーな名前のお店でいただく、
終わりなきスープの「沖縄“すば”」にアテを求めました。
蕎麦屋で酒を飲むという行為は、大人の特権とか囁かれている。
まずは板ワサ、焼き海苔なんぞで、渋ーく日本酒を手酌でいく。
おもむろに、蕎麦なしの天麩羅蕎麦、「ぬき」なんぞを頼んで、
ツユをずるっと飲み、たまにフニャフニャの天麩羅をつまむ……。
しかし、大人じゃない、野暮だ、邪道だと他人様に言われようが、
僕は「ざる」をつまみながら、蕎麦焼酎の蕎麦湯割りを飲む。
パスタでワインを飲むんだから、蕎麦で酒だって構わないはずだ。
飲むときには、思い切り自分の流儀で通したい。それが酒だ。
で、ここからはライブ。現場中継で沖縄は那覇、栄町市場から。
市場のど真ん中あたり、ちょうど公衆トイレの向かいに赤い提灯。
店名は『ボトルネック』。ミュージシャンのタモツさんらしい名前だ。
厚揚げのマヨネーズ焼き、キャベツ入りヒラヤチー、島ダコ……。
何を食べても旨いけど、誰もが仰天するのは、ここの「そば」の味。
島中の沖縄そば屋がびっくりする名品に居酒屋で遭遇できるなんて!
だから、ボトルネックでは途中から「かけそば」で泡盛を飲む。
淡白なのにカツオの旨味いっぱい、そこに豚の滋味だけをプラス。
食べて、というか、飲んでみなくちゃ分からないスープをぐびり。
独特の食感がたまらない沖縄そば(正確な発音は“すば”に近い)を、
ずるずるっと口に吸い込んでは、泡盛の水割りで流し込む。うんまい。
実はここの「そば」、まずは薬缶だけがドーンと運ばれて来る。
その後に、スープの中を一瞬くぐらせた麺が乗った丼が登場。
あとは、自分で好きなだけスープをかけて好きなように食べる。
途中でコーレグース(島唐辛子の泡盛漬け)や紅生姜を入れてもいい。
そばを全部食べ終わっても、薬缶の中にはまだまだスープが!
好きなだけ、絶品のスープを啜りながら、泡盛が進んで行く。
「ボトルネック」という店名にやられますね。スープをすする音もむせび泣くよな感じですか? (T.T.)

それぞれの「引き出し」を
つくっているのはこんなひとたちです。