『許さん!』、のかぁ……。

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街歩きの仕方のひとつに、お役所のポスター見学という、「ニッポン研究」の視点からも学術的に価値のある高尚な楽しみ方があります。お役所のポスター、住宅街の広報ボードや駅や電車の中でもよく見ますよね。

旬のタレント(なんだか気恥ずかしい言い回しだなあ。ま、いいか)のバストアップ(上半身、ですね)の写真と大きなキャッチコピー、というのが基本セット。
で、このタレント写真とコピーの距離感がすばらしい! 距離感っつーか、放っておいてくれ感というか、ほとんどのタレントさんは、「これ、ところでなんの広告でしたっけ?」くらいの唯我独尊キレイにとってくださいね気分でおさまっています。しかも、写真のトーンがまた独特で、遠目にも「あ、お役所のポスターだ!」とすぐ分かるように工夫されています。

この手のものの名作に、ちょっとアンニュイなアイドルタレント(やれやれ)アップ写真の横に「だめ!ぜったい!」とある麻薬撲滅キャンペーンのポスターがあります。このコピーが佐々木宏さんの代表作のひとつであると知って、ひっくり返りました。すばらしいです。

で、最近では振り込め詐欺撲滅のための『許さん!』シリーズがけっこう好きです。怒っています。許さないんだろうなあ、松平健さん。まっすぐな方っぽいもんなあ。でも、これ、誰向けに創ったポスターなんだろう、って思ってしまうとまた興味深さに歯止めがかかりません。

振り込め詐欺に手を染めてしまったタカシ(仮名、26歳)はこのポスターを見て、「ばあちゃんが好きな松平健さんが怒ってる。オレに、怒ってる。もうやめよう……」とじっと下を向いて、携帯を駅の公衆トイレに流してしまう(決して真似してはいけません!)というシナリオなんだろうか。
逆に「おおお、バーちゃんの大好きな健さんがオレに向かって話しかけてる! 光栄です!!」なんてモチベーション上がったり……、はないでしょうが。

この手の広告制作のプレゼンをぜひ一度見てみたいです。というか、一度発注していただけませんでしょうか? 本気です。


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