ナチョ・リブレ 覆面の神様 (0008本目)
幸せの真っ赤なパンツ
「暑くるしすぎるぅ……」
ジャック・ブラックを観てそう思う人は少なくないはず。血走った目で、いつも鼻息は荒いし、スクリーンを通してツバが飛んできそう。いやホントに。
ジャック・ブラック最初のメジャー作品ともいえる『ハイ・フィデリティ』では「オモシロイ」を通り越してコワイくらいな勢いだったけど、『スクール・オブ・ロック』のヒットで日本でもかなりお茶の間の顔となったのでは? そのジャック・ブラックの最新作が『ナチョ・リブレ 覆面の神様』。今作での役どころは、ずばりプロレスラーを夢見る修道士だ。
「へ?」
ストーリーの設定を聞いてそう思うむきもあるだろう。実際、僕もいくらなんでもと思ったのだけれど、なんとこれが実話にもとづく話。まぁ、俗にいう「Loosely based」ってやつで、脚色だらけなのは容易に想像できるけど、映画の舞台にもなっているメキシコではよく知られた話なのだそう。
昼は修道院のコック、夜はプロレスラー。リングで得た賞金を修道院で暮らす子供たちの食費の足しにしようと、固く禁じられているプロレスの試合に出場するのだ。
この映画でもジャック・ブラックの暑くるしさは健在。その暑くるしさに輪をかけているのがそのコスチューム。フランチェスコ修道会とおぼしき修道服にチョビひげ。頭は70年代ソウルを彷彿とさせるパーマ頭だ。
リングコスチュームももちろん期待を裏切らない。赤と水色を基調としたマスクにタイツ。その昔、タイガーマスクやマスカラス兄弟を擁したプロレス黄金期を体験して育った人であれば、かならずや懐かしさに目が細くなるに違いない。なかでもポイントは真っ赤なパンツ。それを観て多くの人々がこう思うだろう。
「デ・カ・い」
そう、ものすごくデカいのだ。昨今のローライズ・ブームと相反して、股上どころかへそ上20センチはあろうかというシロモノ。ジャック・ブラックの太鼓腹もすっかり隠しちゃってる。思わず「アントニオ猪木も長州力もこんなの履いてたなぁ」と、映画の途中しばし郷愁。
ちなみに監督は若手監督の登竜門、サンダンス映画祭を湧かした『バス男』(原題:Napoleon Dynamite)のジャレッド・ヘス。ちなみにこの『バス男』。いくら『電車男』が流行ったからってこの日本向けタイトルはちょっとねぇ。ぜんぜん今回の映画とは関係ないけれど。
11月3日(祝)公開
公式ホームページ:http://www.nacho-movie.jp/top.html

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つくっているのはこんなひとたちです。