Gガール (0018本目)

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2006 Twentieth Century Fox


危なかった、じゃすまないでしょ?

ここしばらく「エロカワ」なんて言葉が頻繁にメディアで使われているけれど、どうやらこの映画は「エロかっこいい」のカテゴリーに入るらしい。ユマ・サーマンの最新作『Gガール ―破壊的な彼女―』のことです。

原題は 「My Super Ex-Girlfriend」。タイトルからも想像できる(?)とおり、「スーパーマンの女の子版」といった仕立てで、その名もGガールなるひときわキケンな超能力をもった主人公(ユマ・サーマン)がデートにニューヨークの空をかっ飛ぶシーンなどは、クリストファー・リーヴへのオマージュかはたまたパロディーかといった趣向だ。

そんなクールなはずのGガールがどうにもウダツのあがらないマット(ルーク・ウィルソン)に見事にフラれたことに腹を立て、自分の超能力を駆使して復讐を試みるのが主なプロット。それこそ小鳥の首をひねるように人を殺めることもできるGガール。マットは命の危険を察知し、彼女の影に怯える。

さきに書いたように、作品の肝はGガールのハチャメチャな復讐劇なのだが、ストーリーを少し遡って、まだマットとGガールが仲睦まじくデートをしているシーン。自分の不注意から、Gガールが猛スピードで走ってきたクルマに跳ねられてしまう。その衝撃はすさまじく、道路の反対側までふっ飛ばされた挙句、道端に店を広げていた屋台に文字通り墜落する。普通なら病院行きはおろか命も危ぶまれる状況だが、そこはGガール。すっくと立ち上がると、ひと言こうのたまわった。

「That was close!」

すっかり字幕を見過ごしてしまったが、訳せば「危なかったぁ。ふぅー」くらいなものだろう。危なかった? いやいやあなたクルマにふっ飛ばされてましたよ。誰もがツッコミを入れたくなるシーンだが、これを見て古くからの友人のことを思い出した。

それは今から15年以上も前のこと。東海道線で静岡に行った帰り、某駅で不可解な停車時間の長さにしびれを切らしたその友人が、ドアから頭を突き出し「まだかよっ!」と言ったが早いか、突然ドアが閉まり見事に頭を挟んだ。その衝撃は両サイドのこめかみに力道山の空手チョップを同時に受けたぐらいの激しさだろう。実際、彼の頭の回りを星がひとつ、ふたつ、きれいな軌道を描いて飛んでいた。目撃した誰もが息をのんだ瞬間だったが、その友人はその後、何ごともなかったかのようにこうつぶやいた。

「いやぁー、危なかった」

いや、いや、あなた。アタマ、完全に挟まれてましたよ。
六本木の試写室の暗闇でよみがえった、15年前の夏のワンシーン……。

2月10日(土)より、日比谷みゆき座ほか全国ロードショー
公式サイト:http://movies.foxjapan.com/Ggirl/index.html


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