Notクラフト、butプロダクト

デザインとアートの違いがしばしば議論になるように、プロダクトとクラフトの間にもまた、やんわりとではあるけれども境界があるものなのかもしれません。
そんなことを考えるきっかけをくれたのが、『西荻紙店』。ニシオギシテン、と読みます。音だけ聞くと銀行のよう。系列店には『クニタチホンテン』(国立本店)があります。お店の成り立ちとしては、「ホンテンに対するシテンという響き」がまず先に決まり、そこから「紙店か? 視店か? 支店か?」って、中身を当てはめていったそうです。
6月4日にオープンした新しいお店なのですが、雑貨屋のようで雑貨屋じゃなく、かといってバリバリの文具店とも呼べない感じ。
「西荻紙店って、いったい何屋さんなんです?」
失礼ながらも漠然と不思議に思い、お話を聞いてみることにしました。
デザインディレクターであり『つくし文具店』店主でもある萩原修さんと、グラフィックデザイナーの三星安澄さんが倉庫兼事務所としての場所を探していたことから、このお店は始まります。
「紙のプロダクトって、増えてるよね」
萩原さんや三星さんの周辺では、こんな共通認識があったそうです。
「クラフトではなく、プロダクト。すなわち、凝った技術でつくる一点物や飾り物ではなくて、工業製品として流通し、使うことができるもの、というイメージです」(三星さん)。
この言葉を聞いたとき、すとんと腑に落ちました。なるほど、紙プロダクト屋か……。そう聞くと、商品はもちろん、棚やカウンターのしつらえも展示のあり方も、ひとつの線でつながって見えてきたのであります。
どんな人たちが関わり、どんなモノが置いてあるのか? そちらのご紹介は、また次回。

