ハギトモちゃんの愚直力
ハギトモちゃん、昨日の青空みたいな笑顔の人だった。
ハギトモちゃん=萩原智子さん。
2000年シドニーオリンピック水泳日本代表選手。
ずいぶん前にテレビで彼女を見て、強くひかれるものを感じたんですね。
だから会うのが楽しみでした。
ハギトモちゃんは言います。
「私、不器用なんです。人が2回か3回で覚えられるところを、
10回から15回も練習しないと身につかないんです」
仮に彼女が他人より習得に時間がかかるとしても、
それが必要なことを見抜く人がそばにいたのは、彼女の幸運でしょう。
でも、そういう幸運をたぐりよせたのは、
おそらく彼女自身の才能なんじゃないかと思うんですね。
スポーツトレーナーの鎌田 貴さんいわく、「一流には人が集まる」と。
「強い選手はひとりで戦っていない。勝たせたいと思う人が自然と集まる。
人柄という言葉じゃ言い表せない目に見えない力が、最後には必要」
それを僕は、愚直力と呼んでいます。愚かなまでに真っ直ぐな力。
誰に頼まれるでもなくひたすら目標に向う人を見ると、
本人に頼まれたわけでもないのに支えたくなる。
そして本人は外からの力をコイルに巻いてさらに磁力を増してゆく……。
現役から引退して3年が経つハギトモちゃんだけど、
あるいは選手時代より磁力が増してるんじゃないかなあ。
だってもう、はらはらと引き付けられましたもの。
彼女の今後こそが楽しみ。
という期待は、ある種、親戚のおっちゃんの類ですね。
