Mame?

豆。一字だと、「まめ」。
けれど大豆では? 小豆になると? それじゃ小豆島はどう?
ね、豆という漢字ひとつとってもこれだけの読み方があるんですよね。
ったく日本語ってのは鷹揚というかむちゃくちゃというか……。

会話なら、固有名詞として覚えちゃえば成立するんだろうけど、
いざ書くとなると特別ルールが多すぎでしょ。
豆の場合なら、せめて「まめ」と「ず」くらいにしてほしいですよね。
「あずき」なんて、豆が受け持つ読みはどこまでなんだ?

で、昨日、近鉄奈良駅の券売所でアメリカ人と思しきおじさんが、
必死の形相で係員に話しかけてる瞬間に出くわしたんです。
「このチケットは大阪まで行けるのか?」と言ってたみたいだけど、
全編英語で押しまくってた。弱り果てる係員さんをよそに僕は、
「簡単な会話くらい覚えてくりゃいいのに。
でも、日本語は特殊で難しいから仕方ないか」と率直に思ったわけです。

「特殊で難しい」。その感想には、自虐的な面と、
そして実は自慢も含まれているんだと気づきました。
それは、お箸を使う外人さんに感心するのと根っこはいっしょですね。
豆の一字をとってもこれだけ使いこなせるしつこさと理解力を、
やはり僕らは心のどこかでうぬぼれているんです。
悪いうぬぼれ方じゃないと思うけどね。
ただ、その感覚を日本以外の人に納得してもらうのは困難かなあ。

小豆。僕はつぶあんが好きですよ。



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