自然の成り行き
「そういうものに目が向くのって、自然な成り行きなんだよ」
近い将来、都会生活を捨て、半農写真家になると
決めている友だちがそう言いました。
ここで言う「そういうもの」とは、いろんな形を見せる雲や、
雨がつくる波紋や、セミの抜け殻や、日々少しずつ伸びる枝
みたいなものを指しています。つまり自然ですね。
ほんのちょっとだけ足を止めて見渡せば、
実はそのへんにたくさん落ちている、
なんてことないような、だけどなんてことありそうな小さな風景。
僕が「そういうものに目」を向けたきっかけは、デジカメです。
というか、以前やっていたブログやこのメディアで書く文章に添える、
おかず的スナップを求めた結果ですね。
いつかネタになればいいや的にひとまず写真を撮ってみるのって、
けっこうおもしろいんです。
……、そうじゃないな。
見過ごしても誰もとがめないような風景にこそ
興味を惹かれる瞬間はあって、それにようやく気づいた、
というのが真実かなあ。
で、その興味の対象が「そういうもの」ばかりになっているわけです。
それは「自然の成り行き」だそうで、誕生日を迎えたばかりの僕は、
それって老けた証拠なのか? とたずねたら、
「いや、枯れたんだ」と言われました。
たぶん彼は、一日も早く半農になったほうがいいね。
もっといい写真家になるかもしれん。
でも、まあ、芋虫くんとかを見つけると、
じっと立ち止まってしまうなあ。なんというか、愛しいんですよ。
それは、子供のころの発見とは、確かに異なった感覚です。
