無茶からニュー

「頼まれもしないことをやる」と書くと、どこかの上司が怒るときに
使う常套句のようにも聞こえるけど、
「頼まれもしないことをやる」ところからあらゆるニューが生まれます。

友だちのミュージシャンがアメリカにアプローチ中です。
渡航費用や滞在手続きや、その他もろもろ面倒な事務方面に
たっぷり時間をとられつつも、この秋から実際にニューヨークに住み、
すでに現地で小規模ながらライブを行なっています。
「手応えを感じた」とメールが来ました。
なんにも具体的に応援できてないくせに、なんかうれしくてね。

彼らは、いわばインディーズです。
一枚のアルバムを出すんだって本当に苦労してる。
だから、誰かに望まれて海外に行くわけじゃない。
どんな結果が出るかなんて、たぶん見えていません。
壮年に達した彼らが、有体に言えばいつまでも夢を追いかけてる姿は、
有体の感覚からすれば何をしてんだと呆れられるかもしれない。

でも、僕は思うんです。彼らが望んでいるのは、納得なんじゃないかと。
さらに重要なのは、何かをあきらめるためじゃなく、
むしろこれまでとは違うニューを本気で求めていること。
無茶だけど、無謀じゃない。
本当にワクワクしてるんですよ、彼ら自身が。
そこがスゴいと思うし、勝手に励まされちゃうんだなあ。

そして僕もワクワクしてる。
だって、「頼まれもしないこと」をやっている最中がいちばんおもしろい。
何が出てくるかわからないでしょ。
彼らの音楽が逆輸入される日だって、そんなに遠くないと思うんですよ。
それは、希望よりも現実的な期待ですね。


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