黒金山男

「しかしアンタは落ち着かないねぇ」と言われそうですが、
高崎でこれを書いてます。
土日は、群馬県安中市にある『碓氷峠鉄道文化むら』で
「車輪倶楽部」の取材。
101回目を迎えて僕を待ち受けているのは、
なんと電気機関車EF63形の運転席!

この『碓氷峠鉄道文化むら』では、電気機関車を動体保存しています。
しかも、約5時間の講習を受けると、誰でも運転体験ができる!!
急勾配で有名な碓氷峠で特急列車を押し続けた、
気は優しくて力持ちな巨漢のハンドルを、
わずか30分とは言え預けてもらえるんです。すごいでしょ?

講師は、元JR、というか元国鉄マンと呼ぶほうが正しい、
かつて碓氷線でEFを運転していた方です。
俳優にしたいくらいナイスな佇まいの先生で、座学から飛ばしてた。

「そんな説明書を見たって機関車の運転はわかりません」
って、そんな説明書を配ってくれたのは……。
「運転は腕で覚えるもんです。メモなんてとらなくてよろしい」

そうして生徒一人ひとりの腕をつかんで、
ブレーキハンドルの入力タッチを指導してくれるのです。
鉄道好きと思しき参加者も完全に沈黙。
そりゃそうだよね、相手はプロだもん。機関車への愛情が筋金入り。

路線は平成9年に廃止されてしまったけど、
碓氷峠の黒金山男は、バリバリの現役でした。


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