コイノボリ
コイノボリが欲しかったんだなあ。
中学生くらいまではそうでした。
通学路の途中にね、
旧家と思しき大きなお屋敷がいくつかあって、
この時期になると泳いでたんですよ、悠然と、青い空に。
総中流意識を持つ国民などと言われており、
別に自分の家が特別貧乏だとは思わずに育ったけれど、
団地住まいでは
「屋根より高い」鯉を掲げることは叶わなかった。
兜なんかもなかったです。
僕の場合、年中行事が好きというよりも
単なる模型好きだったので、ディティールにこだわった兜を
間近で見たかったんだろうな。
とか母親に愚痴ったりすると、「ウチには連獅子があるでしょ!」
と切り替えされたんだっけ。
しかし、誰が連獅子の人形なんか買ったんだろ?
なぜか実家にはいまも鎮座してるなあ。
だから大金持ちになって復讐してやろうなんて思わないけれど、
そうして子供のころに叶わなかったいくつかの憧れは、
いつどういう形で果たされるんだろうか?
コイノボリ、飾ってますか?
近所であまり見かけないのが残念です。
