走る理不尽
いくつかの事情が重なって1年半以上も止まったままだった
900ccのオートバイ。なじみのバイク屋さんに修理を依頼したら、
1週間で仕上げてくれました。
ちっちゃい200ccは無事に動いてるんだけど、
17年もの付き合いになるほうが不動だったから、
生活の一部が欠けたような気がしていたんですね。
これでようやくすべての歯車がそろった感じ。
気取ったように聞こえてもいいけど、僕にとってオートバイとは、
少年のイメージなんです。
それにまたがれば17歳のころに戻れるわけじゃないんですよ。
なんていうか、自分のなかに潜んでいるはずの少年と
対話をするために乗るというか、この乗り物を手放してしまうと、
自分のなかから少年がいなくなるような、
そういう不安にかられたりもするんです。
理不尽なんです、オートバイって。
ぶっちゃけ物分りのいい大人の持ち物じゃない。
危ないし汚いし、つまり非効率で非社会的。
だから大人になるというのは、そこから卒業することなのかもしれない。
でも、物分りのいい大人っておもしろいの?
僕のなかの少年はそううそぶくんですよ。
向こう見ずで無責任なヤツだけど、その声には妙にエッジがあって、
なぜか耳を塞ぐことができない……。
まぁイメージですから、そういう錯覚もあるんだなと聞き流してください。
現実の僕ってヤツがガキでアホウなだけです。
オートバイがそこにあると、ただただうれしい。
ただただうれしくなれるものと出会えて付き合えて、
ハッピーな理不尽もあるじゃねぇか、という話でした。
