熱風ライダー
苦楽を共にする、などと申しますけれど、
たぶん楽より苦のほうが多いと、共感というか共犯意識
というようなものは互いに伝わりやすいと思いますね。
え~と、オートバイの話です。
我が心の兄貴に仕事の件で電話したら、
いまは長野でつかの間のマウンテンライフを過ごしているらしく、
「そんな暑い東京で乗るなんてアホだ」と言われ、
デヘへと笑ったら、グハハと笑い返してくれました。
暑いなんてもんじゃないですね。酷い、が正解に近い感じ。
信号待ちなどで止まるとエンジンの熱気がヘルメットのなかの
頬をいたぶるのは、まぁ仕方ないわけです。
走っていても、スイッチが強のドライヤーに吹かれてるみたいで、
ほとんど熱風地獄ですよ。まるで汗が引かない。
いったい何に耐え、どんな悟りを得ようとしているのか、
諸行無常の修行僧みたいな気分になります。
そんなに酷いなら乗らなきゃいいわけですけど、
苦を経験しておかないと楽の素晴らしさに気づけない。
そう思ったりします。
でも、オートバイに乗っていて本当に気持ちいいと感じる日って、
現実には1年で数日もないのよね。
アホな行為です。それでもアホな苦を知っていたほうが
必ず豊かになれると錯覚して、今日も熱風ライダーは往くのです。
とにかく水分補給はお忘れなく。あと、給油もね。
