声変わり

夏休みだからでしょうね。昼間の電車に男子中学生の一団が
いたりして、これがまたぺちゃくちゃとうるさい。
そのにぎやかさの一因は、声の高さなんです。

あれは頭声主体の発声によるものらしい。
頭声ってのは、文字通り頭に響くような芯の乏しい、
つまり子どもっぽい声です。
いわゆる第二次性徴を迎えると、頭声主体発音から
胸声主体の発声を強いられる。これが声変わり。

胸声も読んで字のごとく、胸や胴から響く芯の太い大人っぽい声です。
男性の場合は、第二次性徴期に声帯周辺の筋肉バランスが
急変するので、声変わりが顕著なんですってね。
女性も変声するけど2音から3音くらい低くなるだけ。
男性は1オクターブも下がるそうです。
僕はそこまで下がった自覚がなかった。声がかすれることもなくて、
声変わりに関しては拍子抜けした感があります。

だって、一大事じゃないですか、声が変わっちゃうんですから。
自分が自分でなくなるような不安にさいなまれるだろうけど、
成長のための通過儀礼であるなら、もっとはっきり体感したかった、
と思うんです。

そうそう、顔は幼いままなのにすっかり声変わりした
親戚の子どもなんかだと、「声が変わったって大人はうるさすぎるぜ」
とか深夜の校舎の窓ガラスを割る的な反抗心が芽生えたりもして、
そういうのってこの歳じゃさすがにないよなとさびしくもなります。
生物学的には、いくら待っても第三次性徴は来ないみたいだし。

あの電車の中学生たちも、この夏を過ぎたら胸声になるのかな?
なればなったで、かわいくなくなるんだろうねぇ。


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