やさぐれないカプセル

カプセルホテルを利用したこと、あります? 僕は生涯一度きり。
それもいまから20年以上前の話です。
飲んで終電を逃した新宿で、当時の上司が「泊まってけ」と
言ったんだっけかな。うす暗い場所にあって、ちょっと怖かった。
で、与えられるのは繭みたいなスペースでしょ。
オレもやさぐれたぜ、お袋ごめん、とか思ったなあ。

それ以来まったく縁がなかったんですが、昨日、
新しいカプセルホテルの在り方を披露する展示会に行きました。

話は前後するけど、日本のホテル市場規模は約1兆円で、そのうち
出張などで「余儀なき宿泊」に迫られる市場は6000億円もあるそうな。
で、その「宿泊自体が目的じゃない」ステイに向けた
提案が行われていたのです。

タイトルは『9h』
シャワーに1時間、睡眠に7時間、歯磨きや身支度に1時間という、
宿を利用する実時間の合計からそういうアイデアが生まれたんだって。
とてもユニークな点は、カプセルだけでなく、
各種アメニティやサインを含めた施設全体に
デザインの意識が行き渡っていること。

カプセルホテルってのは、旅行業法上ホテルではなく
簡易宿泊所に当たるらしく、ゆえに外との仕切りはカーテンで、
実質的には従来のカプセルと大きな違いはないのかもしれないけど、
徹底的なデザインによって、
恐らく少なくともやさぐれた気分にはならないと思いました。

プロダクトデザインは、何度かお会いしたことのある柴田文江さん
グラフィックデザインは、明日インタビューする予定の廣村正彰さん。
ちなみに、カプセルホテルをはじめて設計したのは
建築家の黒川紀章さんです。

ふむ、デザインって社会とともにあるもんですね。
展示会は六本木のアクシズギャラリーで21日まで。お時間あればぜひ。


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