運動会なんだぜ~!
久しぶりに会った同い年の友人が燃えていました。
「運動会なんだぜ~!」って、子供の行事でしょ? とたずねたら
「オレも走る」んだそうです。
聞けば、ただの親御さん参加レースではなく“選抜された父兄”
によるリレーなんだって。「ほぼ毎年出場して、全勝!」
だから今年も勝たねばならんらしい。ははん。
ところで一時期よく耳にした、順位をつけない徒競争ってのは
健在なんですかね? あれはダメでしょ。そんなのいまさら不公平。
だってね、僕なんか駆けっこが遅くていつも悔しい思いをしてきた。
ええ格好しいの僕にとってそれがどんなにみじめだったことか……。
あ、そんな思いをさせたくないってことなのか?
でも、やっぱり違うと思います。短距離じゃなく長距離ならとか、
スポーツがダメなら勉強でとか、そうした選択の機会を
失わせるでしょ、横並びのゴールなんてのは。
ほとんどの事柄がうまくいかない。それは多くの大人が承知している。
だから子供のうちくらいはせめて、なんて言ってると、
実は競争だらけの現実社会に出たときに子供たちは戸惑っちゃう。
きっとさ、痛みを伴わない成長なんてないんだよね。
これはあくまで想像だけど、子供が傷つくことより、
傷ついた子供を見ることに大人が耐えられなくなったんじゃないか
と思うんです。だとしたら傲慢だな。
街路樹を切るのと同じです。伸びるはずの枝葉を勝手に奪うんだから。
なんてさ、子供のいない僕が力んでもねぇ。
「けど、アンタも出たら必ずムキになるよ」と、先の友人が
見透かしたように言いました。
確かに、現在なら同年代のご父兄に太刀打ちできるかも、
なんて自信が芽生えたりもするのです。ええ、いまの僕ならね。
