そう思えたなら僕は

「日々変わらず生きてるということ。それが断片的であれ
平和だなあってこと。そう思わないと思えないものなんですよ」

前後の脈絡もなく切り出しましたが、
昨日会ったものづくりの大御所がおっしゃっていました。続けます。

「今日の天気は気持ちいいなあ。
朝一番のインタビューが楽しかったなあ、とかね。
いまあることを感じるのが大事になってきて、
上り詰めることがすべてじゃないよと、最近はそんな感じです」

その感じ、漠然とですが僕にもわかるんです。
わかるようになった、と言ったほうが正しいかも。
それは、大御所ほどではないにせよ、経験的に時代を察知する能力が
身についた成果なのかもしれないし、
つまりは年齢から逃れられないってことなんだろうけど、
老けこんであきらめ癖がついたのとは違うんですよね。

ただ、何がいかに違うのかはうまく説明できないんです。
海中を泳ぐクラゲみたいに輪郭がぼやけた感覚、なんだなあ。
どこをどう泳ごうとしているのか自分でもわからないけれど、
それ自体、別に不安じゃない、というかさ……。
曖昧ですね。ごめんなさい。

でも、自分が幸福と思えたなら、僕は幸福だと思っていいみたいです。
そう気づかせてくれた大御所の言葉、
偶然じゃないプレゼントと決めつけてよろこぶことにしました。

無事に誕生日の朝を迎えました。
いまの平和をもたらしてくれているすべての調和に、
ありがとう。ありがとう。


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