容赦なき感謝

鶏を絞めてもらいました。
取材の一環ですが、やはりなかなかにう~む……なものでした。

7ヶ月目のブロイラー。両足をひもでくくられ、逆さまに木に吊られ、
首をばっさり切られる。想像通りに血が噴き出し、体は激しく痙攣し
やがてその震えが小さくなってゆく。

血抜きが終わったところで熱湯に浸けられます。
そうすると毛が抜けやすいんだそうです。
そうして鶏は少しずつ鶏肉になっていくんですね。
それを僕らはその日の晩、鍋にして食べました。

こうして書いていても残酷だと思います。でも、そういう容赦のない
残酷を実行するのが僕らの日常なんですよね。
いい経験をさせてもらいました。

残酷と言えばオリンピック。もし神様がいたとして、彼または彼女は
上村愛子選手にこれ以上どんな試練を与えようとしているんだろう。
最後の最後でイスから追い出されるのって、あんまりだなあと。

誰もが勝ち残りたいけれど、用意されている座には限りがある。
敗者を気遣っていたらそこにたどり着けない。
それこそ命を削るように練習を重ねた人たちが容赦ない結果を
突きつけられる瞬間を目の当たりにして、なんというか、
言葉にならない感謝を覚えます。

勇気をもらう、なんて言い回しは好きじゃないけど、
いい経験をさせてもらっているなあと感じ入るのです。

オリンピック、やっぱりヤバい。いろんなことがすでに手つかずだ。


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