4回転ラブソディ
「ひゃあ、だから飛ばなきゃいいのに!」
僕らのとなりにいたおばちゃんが叫びまじりで言い放ちました。
「プルシェンコなんかが戻ってくるから、
みんな4回転を飛ばなきゃいけなくなったでしょ。ねぇ」
あ、それは僕に問いかけてるんですか?
東雲のイオンのカフェです。でっかいモール。ナイスでしょ。
撮影の合間に昼食をそこで取って、打ち合わせをはじめたら
男子フィギュアがテレビに映った。もはや仕事になりません。
その場にいたお客さん全員が釘づけです。
いやしかし、4回転とかプルシェンコなんて単語がここまで
一般化してるとは思わなかったなあ。
となりのおばちゃんが特に詳しいだけなのか?
そのテレビはなぜか音声がオフになっていて、
僕らは音楽に合わせた演技というものを確認できませんでした。
そんな観戦の仕方をしたことはなかったけれど、
それはそれでおもしろかったですよ。
動きの切れとか表情がより鮮明になるんですよね。
そういう見方で言えば、高橋大輔選手の演技は
音がなくても楽しい気持ちになったなあ。
4回転の失敗もむしろ演出みたいに感じられたし。
もし“お金を払ってでも見たい”順位というものがあったなら、
まさしく彼が金メダル。カネ・メダルね。ああ、えげつない。
帰宅して、今度は音楽入りでもう一度じっくり演技を見たら
涙がこぼれましたよ。おばちゃんはどう
