先生は捨てられない

ていねいに字を書けないのと同義で、ものを大切にできません。
だから、昔買ったものとかをほとんど残せていない。
いまも取っておけば価値が上がったかも、
なんて考えることはあるけど、やっぱりほとんど捨てちゃってる、
というか失っている。

その一方、もの持ちが悪いくせに言えた義理じゃないけど、
リセールバリューとか、あるいは一種の投機目的でものを
手に入れるのはどうなんだ? と思うところはあります。
たとえばクルマ。売るときに有利なボディカラーを選んで新車を買う
感覚は僕にはない。そのときに好きなものを買えばいいじゃん。
っていうか、別れることを最初に考えて人と付き合う? みたいな。
まぁ、いいんですけど。

それって結局は、世間の価値感とズレていることの言い訳ですね。
だから僕の手元に残せたいくつかのものは、
僕にしか価値がないものばかりです。
高校一年生の夏にバイトして買ったギターとか。これは別れられない。
僕にギターを弾くよろこびを最初に教えてくれた一本だから。

それと、中学二年生のときに買ったF1の本。
実は今日の取材のために、そう言えば? 
と思って本棚を探したらありました。
いまから思えば当時の中学生には難解な専門用語だらけの書籍だけど、
読み返してみると記述のほとんどを覚えている。

つまるところ、そういう10代の記憶があらゆる点で
現在の僕を支えているわけで、裏を返せばあのころとなんにも
変ってないのかもしれない。
でも、懐かしい先生と再会したような気分になりますね。
先生は捨てられないよねぇ。


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