200本安打

イチローさんの10年連続200本安打について、書きあぐねていました。
この記録でもっとも尊いのは、イチローさん自身も言っていたけれど、
「小さな積み重ねが大きなものになる」ことです。
それってさ、若いときにはなかなか気付けないのよね。
200本とか10年とか、まず大きな単位の結果に意識がいっちゃって、
いま目の前でやるべきことを見失いがちになる。
今日打てないともう無理、とかね。
でも、今日打てなかった分は明日取り返せるかもしれない。
そういう流れに身を任すみたいな職能は、やはり経験が培うんでしょう。

けれども、そうしてイチローさんが途轍もない個人記録を伸ばすほどに、
彼の孤独が色濃くなるような気がしちゃうんです。

バッターはなぜヒットを打つか? それは野球というゲームで勝つための
ひとつの手段であり部分だから。自分はアウトになるけどランナーを
進める技量も部分だし、投手にすれば三振は取れなくてもゴロを打たせて
ダブルプレーに仕留める。そのプレーには内野が参加している、とかね。

それは野球に限った話じゃなく、僕らの仕事現場でも同じで、
100パーセント完全な個人プレーなんて実は存在しません。
たったひとりで東京ドームを満員にするロックシンガーがいたとしても、
照明さんがいなかったら地味ぃなステージになっちゃうし。

何が言いたいかというと、個人が際立つほどその周囲にいる仲間の存在に
目がいくわけです。横柄でおこがましい発言を追加させてもらえば、
イチローさんにはもっと野球を楽しませてあげたいと、そう思うのです。


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