6月の声

6月の声を聞いたところで、洋服屋さんの展示会がはじまりました。
僕はファッション業界とあまり縁がないけれど、
それでもいくつかお呼ばれして、昨日も見せてもらいに行きました。
秋冬なのよね。セーターとかコートなの。それが服飾界のルーティン。

そんな毎年のことも、この2ヵ月半の間ではさすがに揺らいだそうです。
「服なんか売ってる場合じゃない」
特に若い人はそう考え、声に出したりもしたそうな。ふむ。
確かに洋服屋さんが売る服の多くは、ぶっちゃけ不要不急かもしれない。
珍しい生地やちょっときれいなボタンや手の込んだ縫製は、
このタイミングでどんな意味を持つのか……。

でも、上の人にたしなめられたり、時間を要して落ち着いてみたら、
いつ訪ねてもらってもいいように
店を開けておくしかないと悟ったんだって。

そうして、会ったこともない人の痛みや苦しみを自分のそばに引き寄せ、
そのせいで無力感に苛まれたりしているというのが、
いまこの国で暮らす多くの人の実際なんでしょう。

「優しい話が増えたよね」と友だちが言いました。
その通りだと思います。

またどこかでは6月の声を聞いたところで、優しさの欠片もない争いを
仕掛けた人もいる。落ち着いて耳を澄ませたら? と申し上げたいです。
カツさんの『NYほかけ舟』、更新!


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