『赤い滝』紀行(2) 雨乞い祈祷

ロケのためにどうしても雨が必要。
とは言え、相手は自然。
けれど、念じれば伝わることもある?
モンゴルで起きた不思議な現象について……。

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そうして遠路はるばるたどり着いた『赤い滝』で、この旅の目的が果たされようとしている。

俺を『ジャムカ』に抜擢してくれた、『蒼き狼』のプロデューサーである角川春樹さんには、この『赤い滝』で映画撮影の安全祈願と共に、「雨を降らせる」という目的があったのだ。雨不足のため『赤い滝』は干え上がっていたし、先述のように草が思うように育たず、馬にも影響が出ていたからだ。

そうして角川さんが滝のそばに座り、手を合わせ祈祷を始めた。すると……。

なんと、それまで晴れていた空から雷鳴が聞こえてきた!

そして、次には風が吹き出したではないか。何だか不思議な雰囲気に包まれだした我々の周辺。依然としてゴロゴロと鳴っている中で祈祷が進んで行くと、降り出したよ、ポツポツと。雨が!!!さらに、祈祷が終わると同時に鷹がどこからともなく飛来してきて、滝壺と我々の真上をクルクル回って去って行った。
どの現象もまるで演出されていたかのように、絶妙なタイミングと調和を保って起きた。

聞けば、角川さんが祈祷するときにはこうしたことがよく起こるらしく、驚いているのは俺くらいのもんだった。

この出来事をあれこれ説明しても無意味だと思うので、現実に起きたこととして記しておく。

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カラコルムへ戻った我々は、横綱の朝青龍が寄付して建てたというペンションのような所で宿泊。
広い敷地に二階建てのログハウス1棟と、その脇に約20張りのゲル群が立ち並ぶ(ゲルに宿泊可能)。その名も『DREAM LAND』。やるなあ、朝青龍。

朝、目覚めて外を見ると、大雨。雪まで混じっている。おかげでヘリが飛ばず、陸路でウランバートルへ帰ることに。

「調節ができねえんだよなあ」と笑う角川さん。

ほんとキツかったよ、この帰り道。カラコルム→『赤い滝』と同じルートで、しかも雨雪だからガッタガッタのグッチャグッチャが約7時間。角川さんやプロデューサーの話が非常に面白かったから退屈しなかったものの、左右に振られ下から突き上げられ、ややムチウチ気味で到着。

それにしても、一昨日の深夜、ウランバートル→カラコルムを走破してきた美女軍団には改めて脱帽する。運転技術や体力はもちろんのこと、標識も街灯もない道なき道でどうやってたどり着けるんだろ?

が、まだ話は終わらない。ウランバートルも大雨。排水設備がままならない市内は道のあちこちで大洪水状態。そこら中に湖ができてた。

そんな状態だから、いつも以上に車利用者が多い。結果、ありえない渋滞を引き起こしていた。
このときのドライバーは、美女軍団のひとりのお兄さん。こいつがまた凄いんだ。1ミリも動かない渋滞に突如キレて、歩道を走り出した! 一段高くなってる、誰が見てもわかるあの歩道だぜ!

しかも、しばらく走るとその歩道上にまで車の渋滞ができているではないか。お兄さんだけが特別キレてるわけではないようだ。別の場所では、少しでも先を急ぐ車が反対車線にはみ出してまで追い越しをかけていく。
仕舞いには、その反対車線でも追い越し渋滞をつくっちゃってるんだから、とんでもないよこの国。交通ルールなるものは存在しないと見た。(5月29日)

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「調節ができない」という角川さんのご祈祷、スゴイの一言です。(T.T.)


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