山に刺さる七色の剣
ふと見上げた空に虹がかかっていると
ラッキーな気分になります。が、モンゴルで見る虹は、
ラッキーを越えて劇的な感動を与えてくれるのでした。
午後9時過ぎに晩飯を終えて外に出てみると、突然の雨。最近のウランバートルではよくある天気なのだが、ホテルまでふらふら歩いて帰るのが心地よくて好きだから、ちょっと残念だなあと思いきや、今夜は「雨よ、ありがとう」な気分だった。
こっちは緯度が高いせいで午後10時くらいまで明るい、いわゆる白夜っぽい状況なので、こんな時間でも虹が出る。しかも太くでしかも二重!! モンゴルではよく虹を見ることができるのだが、あんだけダイナミックなのは初めてだった。
「パリにいた頃もこんな感じのすげ~ヤツ、見たことあったっけなあ」、なんて感傷に浸りつつしばらく見入っていると、上側が次第に消えて行った。そして下側も徐々に薄くなってきた。
ところが、一方の付け根辺りだけは一向に弱まる気配がない。そこは山側であり、まるでスポットライトを当てているかのように、淡い光に照らされた木々が山の稜線を浮かび上がらせていた。その光景が、山々のど真ん中に七色の太い剣が突き刺さっているように見えて、これまた相当に劇的だった。
そっちに気を取られていると今度は、いつの間にか虹全体が復活してきて、しっかりとしたアーチ状に戻り、さらには二重にまで戻って行ったではないか!
それからしばらくして、夜の帳と共にどちらの虹もゆっくりと消えて行ったんだけど、いや~参ったねえ。すっかり魅了されちまったロマンチックな夜だったよ、ほんとに。
ただひとつ残念だったのは、隣にいたのが男性スタッフひとりだけだったこと。
美女と二人だったら、そりゃもうさらに、さ・ら・にロマンチックな夜になっただろうになあ……。(7月19日)
ロマンチックというよりドラマティックでドラスティックな虹。やっぱりモンゴルってデカいなあ、と思いますね。(T.T.)

